当院について

逆流性食道炎の予防と治療

逆流性食道炎の症状

普段、健康によいからと食べている物の中には症状を悪化させるものもあります。

例えばトマト。トマトの鮮やかな「赤い色」には、カラダにうれしいパワーがギュッと詰まっています。
トマトに多く含まれる リコピンは活性酸素を消し去って、生活習慣病から私たちの身体を守る働きをします。 また酸味の刺激が胃の不快感を解消し、気分をよくするだけでなく、消化器のはたらきをはたらきを助けてくれます。
トマトに含まれるビタミンUには、胃壁の修復効果があり、またペクチンは便秘を改善してくれます。
しかし、こと「逆流性食道炎」に関してはトマトは避けた方がよいと言われています。
妊娠している方の中でトマトが苦手という意見が多いのも、これが胸やけを起こす代表的な食べ物だからです。

ビール

これからの季節に嬉しいのがよく冷えたビールですね。
仕事帰りや夕飯の時に飲むビールは格別です。
でもアルコールは食道と胃をつなぐLESを弛緩させ、ビールは胃の中で炭酸ガスを発生して胃を膨らませるため、控えたほうがよいでしょう。

この様に普段健康のためや爽快感を楽しむために食する物の中には胸やけを起こしやすくしたり、
胃を刺激する物がたくさんあります。
ご自分の胃の調子を考えながら食べ物を選んでいきましょう。

※これらは逆流性食道炎の直接の原因ではありません。
しかし悪化させる場合があると言うことで、胸やけなどの症状が起きている時には避けた方がよいでしょう。

一般的な食事の注意点について

・脂肪の多い食事は避けましょう。
・一度にたくさん食べることは避けましょう。
・レモンなどの酸性の強い食品は避けましょう。
・刺激性の香辛料は避けましょう。

良いもの 少しは良いもの さけた方が良いもの
穀類 白パン・粥・うどん 飯・マカロニ イモ類・モチ類・赤飯・玄米飯・ラーメン
魚類 白身魚(煮る・蒸す) 魚(赤身) 脂肪の多い魚(うなぎ)
肉類 鶏肉(煮る・蒸す) 牛・豚肉(脂肪が少ない肉) ハム・ベーコン・ソーセージ・脂身
卵類 オムレツ(半熟) すじこ・たらこ・卵
乳製品 牛乳 生クリーム・ケーキ
豆類 豆腐・高野豆腐・きなこ やわらかい煮豆(皮をのぞく) アンコ・大豆、小豆など固い豆
野菜類 やわらかく煮た野菜 トマト・繊維の多い野菜・生のキャベツ・大根・竹の子・ゴボウ・レンコン・フキ・ウド・セリ・ニラ・ミョウガ・香りの強い野菜・酢の物
果物 バナナ・白桃・缶詰 たいていの果物 夏みかん・レモン・干した果物
油類 ラード・ヘッド
嗜好品 番茶・ミルクセーキ 甘みの強い和菓子・チョコレート・コーヒー・スタミナドリンク・香辛料・たばこ・アルコール飲料(特に白ワイン)
調理法 煮る・蒸す・茹でる 炒める・焼く 揚げる
この様に食生活に注意することは「逆流性食道炎」に限らず、健康のためには基本的な問題です。
さけた方が良いという食品は健康維持のためには必要なものです。
つまりは症状に対する理解と体調に気を配る意識が必要と言えるでしょう。
では次に日常生活において気をつける点と治療についてお話しします。

生活面で気をつける点とは? >