散瞳しにくい方、水晶体の固定が弱い方(落屑症候群の有無)、奥目の方で、白内障の程度が強くなってから手術を行う場合は、
かなり難易度が高くなってしまいます。
独自の考えですが、下記の式で考えると理解しやすいかと思います。
白内障難易度= ( 散瞳の程度+水晶体固定の程度+奥目の程度 )×白内障の固さの程度
4つの項目のすべてが、自分ではわかることができません。
眼科で診察を受ける必要があります。
また上記の式で分かるように、白内障が進行し固くなれば、散瞳が良くても、水晶体の固定が良くても、
奥目でなくてもやや難しくなります。また逆に散瞳などが少し悪くても、水晶体があまり固くなければ通常の手術で済む可能性が高いです。
つまり、白内障があまり進行していない状態であれば、手術の難易度はそんなに高くはならないと言えます。
しかし下記のような方は白内障が進行している可能性があり要注意です。
早めの眼科受診を勧めます。
・70歳後半で眼科受診歴が全くない人
白内障に左右差なく、徐々に同じ程度に進行した場合は、気づきにくいです
・片目は見えないが不自由ないので眼科を受診しないでいる人
また『手術が難しい』以前の問題で、手術を受けたくても受けられない方もいます。
・認知症などで安静が保てない方
通常は局所麻酔で手術を行いますが、この場合は全身麻酔でないと手術ができません。
しかし高齢で全身麻酔のリスクが高くければ、結局は手術できないと判断されます
・心疾患や悪性腫瘍などの持病がある方
手術自体のリスクが高いと判断されてしまうケース
・糖尿病の血糖コントロールが不良の方
傷の治りが悪かったり、感染症のリスクが高いため、血糖コントロールが良くなってから、手術をします。
大病を患って、白内障手術を受けたくても受けられない、その結果身体も眼も不自由になってしまう、そういう状況を作らないことも大事です
では、白内障手術は早ければ良いかと言うと、そうではありません。
白内障手術は水晶体の代わりに、眼内レンズを使用しますが、所詮人工物です。
本来の水晶体の方と比べると、調節機能はなくなりますし、人工レンズ特有のハローやグレアなどが起こりえます。
つまり手術が全く問題なく終了しても、眼内レンズ自体に適応できない方もいます。ノーリスクではないのです。
よって白内障がある程度進行すると、このままの方が良いのか、それとも手術をした方がよいのかを、年齢や生活状況、先々のことも検討したうえで
手術した方が良いと思ったら手術を勧めます。
白内障手術が簡単になった現代においては、大事な事は白内障手術を適切な時期で行うことです。
それによって通常の合併症発生率、つまり1%程度とすることができます。
その適切な時期を相談するためにも、特に70歳以上の方は定期的に眼科に通院することをお勧めします。