当院について

最近めがねをかけても見えにくいということはありませんか。


白内障は、軽い状態も含めると次のような頻度でなるとの報告があります

年齢 白内障の比率
40歳代 20%
50歳代 45%
60歳代 65%
70歳代 80%
80歳代 90%
最新の人口統計によれば、日本の人口は約1億2751万人で、40歳以上は約7434万人です。 先ほどの白内障の比率に換算すると、白内障患者数は40歳代353万人、50歳代703万人、 60歳代1199万人、70歳代1091万人、80歳以上804万人になり、約4152万人いるという統計になります。
軽い状態も含めていますので、症状がない人もいますが、40歳以上の半分以上の人が白内障であると言えます。
症状がないひとでも、白内障である可能性が高いのです。

白内障の治療


白内障であるひとも、なにか治療をしているかと言うと、眼科に受診しない限り何もしてないと思います。
眼科に受診すると、白内障を予防する点眼薬を処方されると思いますが、現在のところ白内障点眼薬は 『白内障早期において若干の進行を抑える』位置付けです。つまり進行してしまった白内障を元通りに治す点眼薬ではありません。
白内障の手術の安全性が高くなった現代では、白内障点眼薬に頼るよりも、ある程度の段階で手術をする方が良いと考えられ、 『そろそろ手術はどうですか』なんて勧められます。
眼の手術というとびっくりするかもしれませんが、大変多くの方が手術を受けております。

白内障の手術件数について


国内では年間約130万人の方が白内障手術をうけており、先ほどの推定患者数、4152万人からすれば大分少なく感じますが、白内障手術は国内で最も行われている手術の一つと言えます。
なぜここまで普及したかと言うと、20、30年前に比べ、手術の切開創が小さくなり、簡単かつ安全になったからです。

20-30年前の手術 最近の手術
麻酔 球後麻酔 点眼麻酔
手術時間 60分 10-15分
切開の幅 10-12㎜ 2㎜台
合併症の数 多い 少ない
入院期間 1週間 日帰り または 1泊
日常復帰の目安 2-3週間 1週間

白内障の手術の合併症


白内障手術は安全ではありますが、100%安全ではありません。
水晶体落下、人工レンズ挿入不可、駆逐性出血、眼内炎(細菌感染)、眼圧上昇、水泡性角膜症、黄斑浮腫、網膜剥離などの合併症をおこすことがあり、その中でも眼内炎は最悪のケースでは失明します。とはいえ、手術合併症は1%程度であり、かなりリスクは低いと言えます。次の難易度の話しにあるとおり、目の状態によっては合併症が10%程度と推測される方もいます。



白内障手術~どんな人が難しいのか~