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食中毒の季節です!(2013年6月号)

梅雨に入りすっきりしない天気が続いていますが、皆さまいかがお過ごしですか? 今回はこの季節に心配な、食中毒についてお話させていただきます。
“ 食中毒予防の3原則 ” は、「 つけない 」「 増やさない 」「 殺菌(加熱)する 」ですが、先日のNHKの「 ためしてガッテン 」の 放送内容もまじえて、ポイントをお知らせいたします。


食中毒は、見た目やにおいでは判別できない!

じつは、腐敗菌と食中毒菌は全く別のもの。
なので、腐敗によって食材の見た目が変化していたり、嫌なにおいがしたりするからといって食中毒を起こすとは限りません。
むしろ食中毒菌の中には、腐敗菌がいると増殖が抑えられるものさえいます。自分の五感を過信しないことが、食中毒対策の大事な前提です。

加熱を過信するべからず!

食中毒菌の一つウェルシュ菌は、カレーやシチューなどを大量に調理した際加熱後放置しておくと増殖しやすい性質があります。
繁殖を防ぐポイントは、加熱後2時間以内に20℃以下に冷やすことと、ウェルシュ菌が苦手とする酸素に触れさせること。 鍋の粗熱がとれた後、 小分けの容器にかき混ぜながら移し、冷蔵庫に入れて保存することをおすすめします。

手洗いの落とし穴!

石けんで中途半端な手洗いをすると、手のしわや爪の端などに入り込んだ菌がしっかり洗い流されず、かえって手の表面に広がってしまう場合があります。
手洗いをする時は、「20秒以上かけて、石けんをしっかり泡立てて洗う」ことが大切です。
「ハッピーバースデー」を2回歌う時間が目安となります。


【 食中毒にならないための10ヶ条 】

(1)普段からバランスのよい食事を心がける。
(2)食材は新鮮なものを選ぶ。
(3)よく手洗いする。
(4)肉や魚は、75℃以上でよく加熱する。
(5)買ってきたものは早めに食べる。
(6)調理器具は熱湯で消毒する。
(7)調理や保管する時は、加熱して食べる食品と生の食品を分ける。
(8)生野菜はよく洗浄する。
(9)調理したものは出来るだけ早く食べる。
(10)3日以上経った料理は捨てる。