●カプセル内視鏡検査とは
消化管より出血があった場合、多くは食道・胃・十二指腸の一部、あるいは大腸に原因があります。
内視鏡検査いわゆる「胃カメラや大腸カメラ」、バリウムによる胃や大腸の検査「胃透視や注腸造影」は比較的簡単に行えるため、出血原因の多くは突き止めることができます。
比較的まれですが、十二指腸より奥の小腸から出血することもあります。
小腸は全長が約6〜7mと長く、全消化管の約3/4を占める体内で最も長い臓器であり、従来の内視鏡や透視など他の検査方法での観察は困難とされていました。
それでも小腸疾患の9割以上は「胃カメラ」が届く範囲の十二指腸にあるため、さらに奥の到達困難な小腸を見る検査は普及しませんでした。
ところがカプセル内視鏡の出現によって、従来の小腸検査では検出されなかった病変が、簡便かつ苦痛無しで観察することができるようになりました。